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どのような治療法なのか

レーシックに代わる新しい視力矯正法として期待されるICL治療。改めて、ICLとはどんな治療法なのでしょうか。ここではICL治療の基本的な内容や手術の流れ、他の治療法よりも優れている点などについて詳しく説明します。

眼内コンタクトレンズの一種である「ICL」

ICLは「Implantable Contact Lens」の略で、いわゆる眼内コンタクトレンズです。この眼の中に直接レンズを挿入する治療法は意外と歴史が古く、レーシックが報告された1990年よりも以前から開発が行われていました。日本では2010年に厚生労働省の承認を受けています。

治療は角膜を小さく切開し、そこからソフトコンタクトレンズのような柔らかい素材の眼内レンズを挿入し、目の中に固定します。入れ替えやメンテナンスも不要なため、永久コンタクトレンズと呼ばれることもあります。

ICL治療に必要な検査

ICL治療にあたっては、まず手術を受けることができるかどうか適応検査を行うことになります。医療機関によっても異なりますが、主な検査は以下のとおりです。

  1. 角膜内皮細胞検査
    角膜の内皮細胞を撮影した上で、細胞の大きさや形状、細胞数を調べます。
  2. 角膜形状解析
    角膜前後面の形状や角膜の大きさ、厚さなどを計測します。
  3. 前房深度値・眼軸長測定・前眼部画像解析
    手術に必要なデータとして、角膜内皮から水晶体全面までの距離などを計測します。
  4. 他覚的屈折検査
    近視や遠視、乱視の度数を計測します。
  5. 自覚的屈折検査
    裸眼の視力に加え、レンズを通しての最高矯正視力を計測します。
  6. 眼圧検査
    目に空気をあてて眼圧(目の硬さ)を計測します。
  7. 波面センサー
    角膜や水晶体の高次収差(屈折異常)を計測します。
  8. 涙液検査
    涙液層の安定性を計測し、ドライアイの有無を調べます。
  9. 細隙灯顕微鏡検査・精密眼底検査
    角膜の状態のほか、散瞳剤を点眼して水晶体や網膜、視神経など、目の奥側にも異常がないか調べます。

検査で手術を受けることに問題のないことがわかれば、次に全身的な問題がないかを調べるために血液検査を行います。最終的に検査データの再検証を行い、ICLレンズの度数を決定してオーダーします。レンズが到着したら手術を行います。

ICL治療の手術とその後

検査で手術を受けることに問題のないことがわかれば、次に全身的な問題がないかを調べるために血液検査を行います。
最終的に検査データの再検証を行い、ICLレンズの度数を決定してオーダーします。レンズが到着したら手術を行います。

ICLは片目で約10分程度の日帰り手術で、まぶしさを感じたりピントが合いにくく感じたりすることもありますが、手術が終わった直後からある程度見えています。手術当日はそのまま裸眼で帰宅でき、個人差はありますが、翌日にはほぼ100%の見え方になってデスクワークも可能になります。

翌日は必ず医師の診察を受けることになります。翌日検診のあとは3日後、1週間後、1カ月後、3カ月後など、医師の指示によって定期検診を行います。
クリニックによってはアフターケアとして術後数年間は再手術保証があります。レンズのずれやサイズの不適合などがあった場合は、再度手術をしてレンズを取り替えることで対処が可能です。
なお、手術の際の痛みについては、点眼薬で麻酔をかけるのでほとんどありません。しかし、挿入されたレンズによる異物感や不快感を生じるケースもあります。

ICL手術の流れ

まず、手術前に事前検査を行います。目の形や目の病気、全身疾患の有無などから手術の適性を調べます。
事前検査で手術の適性が認められれば、レンズの作成を行います。挿入するレンズが完成したら手術の開始です。

最初に点眼薬で麻酔を行い、角膜を切開します。切開した部分からレンズを挿入し、固定します。レンズの挿入位置は虹彩と水晶体の間となっています。レンズを挿入したら、点眼薬で瞳孔を縮めて手術が終了です。手術は片眼で10~15分程度。切開は3ミリ程度なので、縫合や抜糸をする必要はなく、自然治癒で十分ふさがります。

術後は30分程度安静にし、その後は帰宅可能です。しかし、手術直後は目が霞んだり染みたりする場合があるので、気をつけて帰りましょう。
その後は術後検診として、手術翌日から1年にかけて定期的に目の検査を行います。

他の治療と比較してICL治療が優れている点とは

ICL治療のいちばんのメリットは治療の可逆性にあります。レーシックのように角膜を削る必要がないので、万が一手術の結果に不満があったり合併症が起きたりした場合はレンズを取り出し、元の状態に戻すことができます。

また、幅広い矯正度数に対応できることもICL治療の優れている点です。レーシックは近視度数が強いと角膜を削る量が多くなり、それに伴って手術の難易度も上がります。そのため、場合によっては誤差が生じて近視が再発したりドライアイになったりというトラブルも少なくありません。何より、一度削った角膜はもう元には戻りません。

ICL治療は度数にかかわらず、レンズを入れるという手術方法には変わりありませんので、手術の難易度は同じです。また、仮に将来白内障になったとしても、従来と同じ白内障手術を受けることができます。

加えて、ICLレンズは柔らかい素材でできているので、レンズの変形や破損などといったトラブルが起こりにくいこともICL手術のメリットとして挙げられます。
ICLレンズには、ソフトコンタクトレンズとしても用いられている「コラマー」という素材が用いられています。この素材は生体適合性が高いので拒絶反応が起きにくく、紫外線のカット効果もあります。

コラマーは柔らかい素材なので変形や破損の心配がありません。また、術後長期間経過しても経年劣化しないうえ汚れも付着しにくいので、レンズを交換したりメンテナンスをしたりする必要がありません。ただし術後は定期的な検診が必要です。

また、眼球内にレンズを挿入するとは言っても異物感を覚えることは少なく、異物感があっても大半の場合は時間経過で解消されます。いったん挿入されたレンズが眼球内で動くこともありません。もし眼の中でレンズが動くようなら、眼の大きさに対してサイズがあっていないということなので、担当医に相談しましょう。

レンズが挿入されるのは虹彩の後ろ側なので、術後にレンズが外から見えることはなく、眼科で専用の検査機器を使わなければ見えません。そのため、外見を気にする必要はないでしょう。

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